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投稿日:2025年5月20日

鉄骨建方工事とは?未経験から始める職人の道と給料事情

鉄骨建方工事とは?未経験から始める職人の道と給料事情

鉄骨工事

鉄骨建方工事は、建設業界において重要な役割を担う専門工事です。この記事では、鉄骨建方工事の基本から、未経験者がこの業界でキャリアをスタートする方法、さらには気になる給料事情まで詳しく解説します。建設業界への就職や転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

鉄骨建方工事の基本と仕事内容

鉄骨建方工事とは、建物の骨組みとなる鉄骨部材を組み立てる工事のことです。工場で製作された鉄骨部材を現場に搬入し、クレーンで吊り上げながら正確に組み立てていく作業が中心となります。建物の強度や安全性を左右する重要な工程であり、高い技術と経験が求められる分野です。

主な仕事内容としては以下のようなものがあります:

  • 鉄骨部材の搬入・荷取り作業
  • 鉄骨の建て方(組み立て)作業
  • レベル・鉛直度の確認
  • 鉄骨同士の接合作業(ボルト締め、溶接など)
  • 足場の設置・解体
  • 安全管理

鉄骨建方工事は、商業施設やオフィスビル、工場、マンションなど様々な建築物の建設に不可欠な工程です。それだけに、社会インフラの整備に直接貢献できるやりがいのある仕事といえるでしょう。

鉄骨建方工事と鉄骨鍛冶工事の違い

鉄骨に関連する工事には「鉄骨建方工事」と「鉄骨鍛冶工事」があります。この二つは密接に関連していますが、作業内容に違いがあります。

工事種類
主な作業内容

鉄骨建方工事
工場で製作された鉄骨部材を現場で組み立てる作業。クレーン等を使用して鉄骨を吊り上げ、正確な位置に設置し、ボルト接合や溶接で固定する。

鉄骨鍛冶工事
現場で必要な鉄骨部材の加工や調整を行う作業。設計図に合わせて鉄骨を切断、穴あけ、溶接などの加工を施す。また、鉄骨建方時に生じた誤差の修正なども担当。

この二つの工事は現場で協力しながら進められることが多く、両方のスキルを持っている職人は重宝されます。特に中小規模の建設会社では、一人の職人が両方の作業をこなすケースも少なくありません。

未経験から鉄骨建方工事の仕事を始めるには

「未経験だけど鉄骨建方工事の仕事に興味がある」という方も多いのではないでしょうか。建設業界、特に鉄骨建方工事は、未経験者でも入職可能な分野です。ただし、体力や高所での作業があるため、一定の適性は必要です。

未経験から鉄骨建方工事の職人を目指す一般的なステップは以下の通りです:

  1. 求人を探す:鉄骨建方工事会社や総合建設会社の求人を探します。「未経験者歓迎」「資格取得支援あり」などの条件がある求人がおすすめです。
  2. 入社・研修:入社後は、基本的な安全教育や現場での基礎知識を学びます。最初は先輩職人のサポート役として現場に入ることが多いでしょう。
  3. 基礎スキルの習得:工具の使い方や基本的な作業手順、安全ルールなどを学びます。この段階では主に補助的な作業を担当します。
  4. 資格取得:玉掛け技能講習や足場の組立等作業主任者、小型移動式クレーン運転技能講習など、必要な資格を取得していきます。多くの会社では資格取得を支援する制度があります。
  5. スキルアップ:経験を積みながら徐々に難しい作業も任されるようになります。溶接技術なども習得していくと、より幅広い業務に対応できます。

未経験でも、意欲と体力があれば十分にスタートできる業界です。特に最近は人手不足が深刻化しており、未経験者の採用に積極的な企業も増えています。

鉄骨建方工事に必要な資格

鉄骨建方工事の仕事を進める上で、いくつかの資格が必要または役立ちます。以下に主な資格を紹介します:

資格名
内容
取得の難易度

玉掛け技能講習
クレーンで荷物を吊り上げる際の「玉掛け」作業を行うための資格
3日間程度の講習と実技・学科試験。比較的取得しやすい

足場の組立等作業主任者
高さ5m以上の足場の組立て等の作業を管理・指揮する資格
5日間程度の講習と試験。実務経験が必要

小型移動式クレーン運転技能講習
吊上げ荷重1t以上5t未満の小型移動式クレーンを操作する資格
3〜5日間の講習と試験。比較的取得しやすい

高所作業車運転技能講習
高所作業車を操作するための資格
1〜2日間の講習と試験。比較的取得しやすい

鉄骨建築技能士
鉄骨建方工事の専門技能を認定する国家資格
実務経験が必要。試験は実技と学科。キャリアアップに有効

アーク溶接特別教育
アーク溶接機を使用するための特別教育
2日間程度の講習。溶接作業に必須

これらの資格は一度に全て取得する必要はなく、キャリアの段階に応じて少しずつ取得していくのが一般的です。多くの会社では、業務上必要な資格の取得費用を会社が負担するケースもあります。

鉄骨建方工事の給料事情

鉄骨建方工事の給料事情は、経験や保有資格、勤務地域、会社規模などによって異なります。ここでは一般的な給料水準を紹介します。

経験レベル
月給目安(手当込み)
年収目安

未経験者・見習い(1〜2年目)
18万円〜25万円
250万円〜350万円

中堅(3〜5年目)
25万円〜35万円
350万円〜450万円

ベテラン(6〜10年目)
30万円〜45万円
450万円〜600万円

熟練者・職長クラス(10年以上)
40万円〜60万円以上
550万円〜800万円以上

給与に影響する主な要素としては以下が挙げられます:

  • 経験年数:経験を積むにつれて給与は上昇していきます。
  • 保有資格:玉掛けや足場作業主任者、クレーン運転など、資格を多く持っているほど給与アップにつながります。
  • 技術レベル:溶接技術など専門的な技術を持っていると評価されます。
  • 勤務地域:都市部(特に東京・大阪・名古屋など)は地方よりも給与水準が高い傾向があります。
  • 会社規模:大手ゼネコンや専門工事会社は中小企業よりも給与水準が高いことが多いです。

また、基本給以外にも各種手当があることが一般的です:

  • 現場手当:現場作業に対する手当
  • 資格手当:各種資格保有者への手当
  • 危険手当:高所作業など危険を伴う作業への手当
  • 残業手当:時間外労働に対する手当
  • 出張手当:遠方の現場への出張時の手当

建設業界、特に鉄骨建方工事は人手不足が深刻化しているため、給与水準は年々上昇傾向にあります。技術を磨き、必要な資格を取得することで、安定した収入を得ることができる業界といえるでしょう。

鉄骨建方工事のやりがいと魅力

鉄骨建方工事は体力的にきつい面もありますが、多くの魅力とやりがいがある仕事です。その魅力を以下にまとめました:

魅力
詳細

目に見える達成感
日々の作業の成果が目に見えて形になるため、大きな達成感を得られます。完成した建物を見ると「自分が関わった建物だ」という誇りを感じることができます。

社会貢献度の高さ
オフィスビル、工場、商業施設など社会に必要なインフラの構築に直接関わることができ、社会への貢献度が高い仕事です。

技術の習得と成長
鉄骨建方工事は専門性の高い技術が求められる仕事です。経験を積みながら技術を習得していく過程で、自身の成長を実感できます。

チームワーク
鉄骨建方工事は一人では絶対にできない仕事です。仲間との連携やチームワークを通じて、強い絆が生まれます。

安定した需要
建設業界、特に鉄骨建方工事は常に人材需要があり、技術を身につければ安定した職業として長く働けます。

屋外での活動的な仕事
デスクワークが合わない人にとって、体を動かす屋外の仕事は魅力的です。日々違う現場で働くことで、単調さがなく刺激的な毎日を送れます。

仕事の厳しさはありますが、それ以上の魅力とやりがいを感じることができる職種と言えるでしょう。

鉄骨建方工事の仕事の課題と対策

鉄骨建方工事は魅力的な職種である一方で、いくつかの課題もあります。これらの課題と一般的な対策についてまとめました:

課題
対策

体力的な負担
  • 適切な休憩の確保
  • 作業の効率化と労力分散
  • 体力維持のための健康管理
  • 労働時間の適正化

安全面のリスク
  • 徹底した安全教育と訓練
  • 適切な安全装備の着用
  • 定期的な安全パトロール
  • 安全意識の向上に向けた取り組み

天候に左右される
  • 天候予測を考慮した作業計画
  • 悪天候時の代替作業の準備
  • 季節による仕事量の変動に対応した勤務体制

長時間労働の傾向
  • 働き方改革に基づいた労働時間の管理
  • 交代制や応援体制の整備
  • 業務効率化による作業時間の短縮

技術習得の難しさ
  • 体系的な教育・研修制度の整備
  • OJTによる技術継承
  • 資格取得支援制度の活用

これらの課題に対して、業界全体で改善の取り組みが進められています。特に安全対策や働き方改革は重点的に取り組まれている分野です。就職・転職を検討する際には、これらの課題にどのように取り組んでいるかも会社選びの重要なポイントになるでしょう。

鉄骨建方工事の今後の展望

鉄骨建方工事を含む建設業界は、今後どのように変化していくのでしょうか。業界の展望について見ていきましょう。

展望
詳細

人材需要の継続
老朽化したインフラの更新や災害対策、都市部の再開発などにより、建設需要は今後も安定して続くと予想されます。特に熟練した技術者の需要は高まる傾向にあります。

技術革新の進展
3Dスキャナーやドローン、AI技術などを活用した施工管理や品質管理の効率化が進んでいます。従来の技術に加えて、これらの新技術を扱える人材の価値が高まるでしょう。

働き方改革の推進
長時間労働の是正や休日の確保など、働き方改革が進められています。労働環境の改善により、若い世代が入職しやすい環境が整いつつあります。

技能の高度化
より複雑な建築物に対応するため、技能の高度化が求められています。資格取得や専門技術の習得が一層重要になるでしょう。

外国人材の活用
人手不足を補うため、外国人技能実習生や特定技能人材の活用が進んでいます。多様な文化や言語への理解も今後は必要になるかもしれません。

こうした展望を見ると、鉄骨建方工事は今後も安定した需要が見込める職種といえるでしょう。特に技術力を高め、新しい技術にも対応できる人材は重宝されると予想されます。

キャリアアップの道筋

鉄骨建方工事の仕事を始めた後、どのようなキャリアアップの道があるのでしょうか。一般的なキャリアパスを紹介します。

  1. 見習い(1〜3年目)
    基本的な作業方法や安全ルールを学び、先輩の補助として現場で経験を積む段階。基礎的な資格(玉掛けや足場の組立等)を取得していきます。
  2. 一人前の職人(3〜5年目)
    基本的な作業を一人で任されるようになります。溶接技術など専門的なスキルも身につけ始める時期です。小規模な現場では中心的な役割を担うこともあります。
  3. 中堅職人(5〜10年目)
    複雑な作業もこなせるようになり、後輩の指導も任されます。現場での判断力も身につき、職長の補佐的な役割も担います。各種資格も充実させていく時期です。
  4. 職長・班長(10年目以降)
    現場の責任者として、作業の段取りや人員配置、安全管理などを担当します。発注者や他の業種との調整も行い、現場全体の進行を管理します。
  5. 管理職・経営者(キャリア後期)
    豊富な経験を活かして、複数の現場を統括する管理職に就くケースや、独立して自ら会社を経営するケースもあります。技術顧問として若手の育成に関わることも。

また、キャリアの分岐点として以下のような選択肢もあります:

  • 専門技術者への道:溶接技術や特殊な施工技術など、特定の分野に特化したスペシャリストになる道。
  • 施工管理技士への転向:実務経験を活かして施工管理技士の資格を取得し、現場監督として働く道。
  • 安全管理者への道:安全に関する知識を深め、安全管理の専門家として活躍する道。
  • 独立起業:経験を積んだ後、自ら鉄骨建方工事の会社を立ち上げる道。

鉄骨建方工事は、単なる「きつい仕事」ではなく、長期的なキャリア形成が可能な専門職です。目標を持って技術を磨き、資格を取得していくことで、着実にステップアップしていくことができます。

未経験者が知っておくべきポイント

最後に、未経験から鉄骨建方工事の仕事を始める際に知っておくと良いポイントをまとめます。

ポイント
詳細

体力・健康面
鉄骨建方工事は体力を使う仕事です。基本的な体力と健康が必要です。特に高所での作業があるため、高所恐怖症の方は事前に考慮する必要があります。

会社選びの重要性
未経験者への教育制度が整っている会社を選ぶことが大切です。資格取得支援や研修制度の有無、安全対策への取り組みなどをチェックしましょう。

労働条件の確認
給与体系(基本給・各種手当)、労働時間、休日数、社会保険の加入状況など、労働条件をしっかり確認することが重要です。

将来性の見極め
その会社でどのようなキャリアパスがあるのか、どのような技術が身につくのかなど、長期的な視点で会社を選ぶことも大切です。

心構え
最初は単調で地味な作業が多いかもしれませんが、基本をしっかり身につけることが重要です。謙虚な姿勢で学び、コツコツと技術を積み上げる忍耐力が求められます。

未経験から始める場合、最初の数年は基礎を学ぶ期間と捉え、焦らずに着実にスキルを身につけていくことが大切です。適切な会社を選び、意欲的に学ぶ姿勢を持ち続ければ、確かな技術と安定した収入を得られる道が開かれるでしょう。

まとめ

鉄骨建方工事は、建設業界において重要な役割を担う専門職です。体力的な負担や安全面のリスクなどの課題はありますが、目に見える達成感や社会貢献度の高さ、技術の習得による成長など、多くの魅力とやりがいがある仕事です。

未経験からでも、意欲と基本的な体力があれば十分に始められる職種です。初めは見習いとして基礎を学び、徐々に技術を身につけながらキャリアアップしていくことができます。資格を積極的に取得し、経験を積むことで、給与面でも安定した収入を得られるようになります。

建設業界の人手不足が深刻化する中、鉄骨建方工事の技術者への需要は今後も安定して続くと予想されます。長期的な視点でキャリア形成を考えられる職種であり、「手に職をつける」という観点からも魅力的な選択肢の一つといえるでしょう。

興味を持った方は、未経験者への教育制度が整っている会社を探し、一度、現場見学や会社説明会に参加してみることをおすすめします。実際に働いている方々の話を聞き、現場の雰囲気を感じることで、自分に合った職場を見つけることができるはずです。

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